僕と天使の日々について (ジョンハン&ジス)
seventeen ジョンハン、ジス(ジスハン) 妄想小説
(写真:ジョンハン)
中学生のころ、一際綺麗な顔をした少年に出会った。
彼は転校生で、名をジョンハン、と言う。
ホームルームでの先生からの紹介の後、僕の前に座った彼。
髪型こそはデフォルトであるものの、全てのパーツが綺麗な少年で、女の子かとさえ思うような美しさだ。
しかしよく見るとしなやかな筋肉がついており、確かに少年であった。
奇妙なほど恐ろしく綺麗な顔だった。…もしかして人形なのかも。
「ホンジス、くん?」
あ、喋った。
気付けば休み時間で、彼は僕の方へ体を向けて瞳をじっと見つめていた。
人形だと思っていたが、やっぱりそうではない。
と、同時に彼がどうして僕に話しかけて来たのかがよく分からなかった。
「うん。なに、?」
「これ、落し物じゃない?。」
外見とのギャップがまるでないふわふわした喋り方に屈託の無い笑顔は天使そのものだった。
彼から差し出されたプリントは確かに僕の名前が書いてあった。
「僕のだ。ありがとう。」
せっかくのチャンスだ、話しかけなきゃ。
えーと、えーと
「いいえ」
早くしなきゃ、会話が終わっちゃう。
「ジョンハン君、誕生日って、いつ?」
咄嗟に出た、呆れる程ベタな質問に自分が少し恥ずかしくなる。
問いかけられた彼は、目を漫画のように丸くさせて固まっていた。
驚き方も美しいんだ。すごいな。
「えーと…10月…4日」
「10月4日…?…」
ふと思いつく。
「天使!!!」
やっぱりか。
突然声を大きくした僕に驚いた彼はまた更に目を大きくさせた。
そして微笑んだ。
「やめてよ、そんなんじゃないよ。」
そう言いながら目を細めて薄い唇を緩ませるジョンハン。
「はは、いいの。僕はジョンハン君を天使って呼ぶよ。」
君は僕の天使だったんだ。