隣国観察日記

隣国ドルを尊ぶ女のブログ。好きなものはアイドルと懐古すること。

【不安定の中の安定】f(x)という歴史、そして可能性



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以前にもお話した通りSM族なので、SMアーのカムバには少なからず沸くのが내(ネ)スタイルなのですが、今回のエプのカムバックは期待以上だったので、例のごとく全くまとまりのない記事を書いてみようと思います。



f(x)という名前さながら、彼女たちは常にオルタナティヴな世界観でカムバックするといったイメージ。


多様な姿を見せることができるグループになるよう願いを(後付けで)こめて、グループ名を付ける、という例は良く見るけれど、f(x)はそんな安易に「ブランド名」を授かったわけではない気がしてならない。

常に変化を遂げる、グループに込められた深い意味を彼女たちはまさに体現している。というところか。



f(x)のデビューは2009年
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多国籍グループがまだ珍しかった時代、とても話題になりました。
SMお得意分野の5人組でデビューするものの、「奇抜」なスタイルをウリにすることだけが前に出てしまって、彼女達がまだそれをモノにできていなかった時期かなと。
SMなので曲などに悪い点は無いのですけれど…何が悪いのかも分からない、いや、悪いところがあるのだろうか。という感じ。

でも今思うと新人らしい良い作品だなぁと実感してます。

2010年
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この一年もなかなか芽が出ず。
2NE1などがシーンを席巻していた時期でもあり、SMなりにYGに近い「強い女」像を作り出していた気もしないでもない。

芽が出ないというより、グループ活動よりは個人での活動に集中して知名度を確実に積んで行ったと言った方が良いかな。

2011年
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初のフルアルバムにして一位。
安定した人気は得た、と思う時期。
ここから「未来から来た少女達」のコンセプトが始まります。
やっとf(x)らしさ、が定まってきた頃。

2012年
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「未来から来た少女達」第二弾。
確実にスキルを積ませようという事務所の意図が見て取れました。そしてしっかりヒットした。とても良盤です。JetStar(제트별)がお気に入り。SMTWでは生で拝む事ができたけれど、凄く良かった。

2013年
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個人的には一番のヒット。
「未来から来た少女達」コンセプトであるものの、少しデビュー原点の要素、そしてどこか儚さが感じられるような少女達の香りも加えられた作品。
事務所的にもこの年はSHINeeか、f(x)をしっかり売り出そうとしていた時だと思うのだけれど、予想を上回るEXOのヒットに急遽シフトチェンジ。えぷの扱いは少し雑になってしまったかなぁ、という感じは否めない。



2014年
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ここは大きなターニングポイントではと。
この年はグループの核、クリスタルが満20になるということで、10代ではできない表現を彼女達に加えた、イメージ。
事務所的にはこのコンセプトは遥か前から決まっていたのだろうな。
それを待ちかねたかのようにRedVelvetもデビューして、今までエプが受けていた役割を交代するように感じらた。
それと同時にソルリの活動休止。以前から彼女の行動は話題になっていたけれど…。
ここから4人体制のf(x)となる。


2015年
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度重なるEXOの中国人メンバー脱退により、ビクトリアがもしかして事務所と上手くいっていないのではないか、なんて囁かれながら迎えた2015。
アンバーのソロデビュー、ソルリの完全脱退。
そんな中満を持して発売されたアルバムを聴いて、「残された彼女達が今出来ることとは何か」、そんな問いかけがされているようだった。



少女時代がコンサバ万人受けレディーだとしたら
f(x)は今にも消えそうな現代メンヘラ少女達か。
RedVelvetはこの2つのグループの魅力を見事に昇華して(させて)いるのかな。


f(x)はSMとしてはすぐにヒットさせることの出来なかったグループかもしれない。
けれど、そんなことは彼女達にとって実に無意味なものなのではないか、そんな気さえさせられる雰囲気が彼女達にはある。


どこか、不気味。
不気味なまでに美しい少女達。
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今回の4wallsは
彼女達が実在するのか、もしかして、幻想なのではないか、と思わせんとするmvコンセプト。
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「そのコップは…割ってしまったらー…。」




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「私達だけの世界を作れれば良いの」
そう言ってクリスタルが妖艶に微笑む姿が目を閉じると浮かんでる気がする。